総合内科専門医試験を受けた
2019年の総合内科専門医試験を受験して合格したので記録を書いておく。
試験日:2019/9/8(日)
会場:五反田TOC
受験者:科は呼吸器内科、免許取得後7年目で病歴要約を提出し受験
受験時:後期研修終了後に一般病院勤務中に受験、病棟、外来、当直は休まず通常勤務を継続し受験
・病歴要約
今後提出様式が変更されるようなので参考にはならないと思われるが、判定で見られているポイントは列挙しておく。
-症例選択
分野ごとにその疾患が主病態で入院しているかはかなり厳しく見られている。
採点者にもよるが、副次的な疾患として選択して記載している要約が多いと失格にする場合もあるよう。
今回の自分の場合は内分泌系でやや副次的な病態を記載し、腎・泌尿器で尿路感染症を選択したことは採点コメントで触れられ、要約はC判定だった。
-記載項目
すべてを網羅的に記載する必要は無いが、採点者が病歴要約のみを読んで疾患を診断でき、治療と考察が要約内に含まれているかを重視している。
細かいところであるが身長、体重の記載はあるか、診断に必要な情報と選択した治療の根拠を書いてあるか、などは判定基準になるようだった。
あと最後に学会からの指針にも含まれているが、「全人的な考察」を記載しているかは採点の基準に入っているようだった。考察のところに一文社会調整について触れられるとなお良いのかもしれない。
・試験
-準備開始時期
3~4月まで病歴要約の作成、訂正に追われていたため、受験準備は同年の5月から開始した。
-使用した教材・問題集
以下使用した教材・問題集を列挙する
-生涯教育のためのセルフトレーニング問題集 第4集
-2019年のセルフトレーニング問題
一般的に広く普及している教材及び問題集、学会が提供するセルフトレーニング問題を調べつつ解答して勉強した。
勉強方法は個人に依ると思われるのであくまで自分の場合を記載する。
5月、6月
主にQBとセルフトレーニング問題集を1周して関連するYear Noteの項目を読む期間
平行して学会のセルフトレーニング問題の解答
7月
QBの2周目を行いつつ、Year Noteを少しずつ約4週かけて通読した
8月
直前であったためQBとセルフトレーニング問題集をもう1周行っていた
9月
受験
勤務の移動中(外勤の合間)などで、Year NoteのアプリからQuick Checkのみを落として行っていた。合間にやっていただけなので、試験までに1周出来た程度であった。
備考及び注意事項
実際の試験では過去問と同じ問題はほぼ出題されない。2、3題出る程度である。QB自体も予想問題集であり、現実に同じ問題や同じ項目が出題する訳ではない。
しかしながら例年、同年のセルフトレーニング問題などは比較的類似している印象はあり、過去問、同年の学会からのセルフトレーニング問題、及びセルフトレーニング問題集は一通り解いておくことをおすすめする。
昨今、上記の教材の他にインターネット講座や医療系サイトなどが広く普及している。購入は個人の自由であるため詳細な言及は避けるが、一部の講座や連載記事などは最新のガイドラインの変更点や予想問題、ポイントを押さえた講義などを謳っている。
しかしながら本番は
「最新情報のみを問う問題は存在しない」
ことは強く述べておきたい。
基本的には医師国家試験の延長であり、時事問題というよりは病態や思考を問う問題が多く、同じ問題は出題されないとは言え、問われる疾患は変わっていない。
そしてその問われる内容は実際のところYear Note及びセルフトレーニング問題集の解説に書いてあることがほとんどである。
特に講座については高額な情報商材に近い印象すらあり、どうしても時間がない場合や雰囲気を掴むには良いのかもしれないが、購入については熟考を強くお願いしたい。
以上概略について述べた。
勉強は必要な試験であるが、勉強すれば過剰に恐れる必要はないと思われる。
受験するのであれば早い方が良いとは思うが、合格出来ないわけではない。
受験される方の幸運を祈っています。